いちごを育てていたら、いつの間にか株元のクラウンが土に埋まっていた。そんな経験はありませんか。クラウンが埋まった状態を放っておくと、新しい葉が出にくくなり、株が弱る原因になります。
「このまま枯れるの?」「今から復活できる?」と不安になりますよね。でも、クラウンの中心が生きていれば持ち直す可能性は十分あります。
また、茶色い変色や、茎が短い・伸びないといった症状も気になるところ。そこで当記事では、以下の点をやさしく解説します。
- いちごのクラウンが埋まったときの対処法
- クラウンが茶色いときの見分け方
- 枯れかけから復活できる可能性
- 弱った株の花芽やランナーの扱い方
いちごのクラウンが埋まったらすぐ土を取り除けば復活できる
いちごのクラウンが埋まったら、すぐ周囲の土を取り除くのが復活への近道です。クラウンは葉や花芽が生まれる大切な部分。深く埋まると生育が悪くなります。でも、早めに対処すれば新しい葉が出て、株が持ち直すこともあります。まずは慌てず、埋まり具合を確認してみて。
植え付け直後なら浅植えになるよう植え直す
植え付けて間もない時期にクラウンが埋まっていたら、浅植えに植え直しましょう。株がぐらつくと、つい土を株元まで寄せたくなりますよね。でも、いちごはクラウンを地表に出して植えるのが基本です。
植え直すときは根鉢を大きく崩さず、苗をやさしく持ち上げます。下に土を足して高さを調整し、根とクラウンの境目が地表にくるように。タキイ種苗でも、クラウンを地上に出す浅植えが紹介されています。あとは強く押し固めず、軽く押さえるだけ。クラウンに土をかぶせないと意識すれば、同じ失敗を防げます。

クラウンの中心が見えるくらいの高さにしておくと安心ですよ。
時間が経っているなら周囲の土だけを取り除く
植え付けから数週間たっている場合は、周囲の土だけを少しずつ取り除くのがおすすめです。すでに根が新しい土へ伸びていると、引き上げたときに根を傷めることがあります。
そのため、指先や細い棒で、中心の新芽が見えるところまで土をやさしく払います。一気に深く掘る必要はありません。余分な土を取り除き、新芽を空気に触れさせるのが優先です。土がかなり湿っているなら、水やりも控えめに。表面の状態を見ながら管理しましょう。
水やりや雨で少し埋まった場合は土をやさしく払う
水やりや強い雨のあと少し土がかぶった程度なら、大がかりな植え直しは不要です。クラウンに乗った土を指先でやさしく払い、新芽を出すだけで十分。
実は、クラウンが埋まる原因で意外に多いのが水の勢いです。真上から勢いよくかけると、土が跳ねてクラウンの周りに集まります。なので、株元から少し離れた土へゆっくり染み込ませると安心。雨で土が動く場合は、敷きわらやバークチップで地表を覆う方法もあります。

いちごのクラウンが茶色いときは枯れたとは限らない
いちごのクラウンが茶色いと、枯れたように見えても枯れているとは限りません。古い葉の付け根が乾いて茶色くなることもあります。だから、色だけでなく硬さや株全体の様子まで確認することが大切です。慌てて抜いてしまう前に、まず落ち着いて見てみて。
茶色くカサカサしているだけなら正常な場合もある
クラウンの外側が茶色くても、触って乾いてカサカサなら、古い葉の付け根が自然に枯れた状態かもしれません。中心から緑色の葉が伸びていれば、すぐ枯れたと判断しなくて大丈夫です。
いちごは古い葉が枯れ、新しい葉へ入れ替わりながら育ちます。つまり、株元に茶色い部分が残るのは珍しくありません。まずは中心の新芽が緑色か、クラウンに硬さがあるかを確認しましょう。垂れ下がった古葉は、クラウンを傷つけないようハサミで取り除くと風通しも良くなります。
黒く柔らかい場合は腐敗や病気に注意する
一方で、クラウンが黒っぽく、触るとぶよぶよしている場合は注意が必要です。組織が柔らかく崩れているなら、過湿による腐敗や病気が進んでいる可能性があります。
たとえば、土がいつも湿った状態で株が急にしおれたり、新芽まで黒く枯れ込んだり。これは単なる古葉の変色とは考えにくいサインです。いちごには炭疽病や疫病など、クラウン内部が褐色に変色する病気もあります。急なしおれや広い黒変が見られたら、周囲の株への影響にも気をつけて。いちごの病気で悩んだときは、まんぷく2号の失敗と病気はこちらも参考になります。
クラウンの中心が生きていれば復活できる可能性がある
外側の葉がしおれても、クラウン中心の成長点が生きていれば復活する可能性があります。まず周囲の土を取り除き、中心を地表に出しましょう。クラウンが硬く、新芽に緑色が残っていれば、環境を整えることで再び葉が展開してきます。
ここで焦って肥料や水を大量に与えるのはNG。根が弱っていると、過剰な水や肥料がさらに負担になります。土が湿っていれば水やりを控え、強い日差しは一時的に避けて株を休ませて。数日で変化がなくても、新しい葉が伸びてくれば回復のサインです。

弱っているときは、肥料や水を増やすより、まず環境を整えて様子を見るのがおすすめです。
いちごの茎が短い・細い・伸びない原因はクラウンの埋没も考えられる
いちごの茎が短い・細い・伸びないときは、クラウンの埋没が原因のこともあります。日照や肥料だけでなく、クラウン周辺の状態も確認してみましょう。埋まったことで生育が鈍り、葉やランナーが伸びにくくなっている可能性があります。
根の働きが弱ると茎が短くなりやすい
茎が短い、細い状態が続くなら、根から水分や養分を十分に吸えていないのかもしれません。クラウンが深く埋まると株元が過湿になり、生育が鈍ります。
新しい葉は中心から展開しますが、株が弱ると葉柄が伸びず、地面に張り付いた姿になることも。茎が伸びないからと、すぐ肥料不足と決めるのは早いかもしれません。まずはクラウンが土の上に見えているか、土が常に湿っていないかを確認。余分な土を取り除けば、根の働きが戻って茎も太く長く育ってきます。
土が湿っているのに垂れ下がる場合は根の状態を確認する
葉が垂れ下がると、水切れかと慌てて水をあげたくなりますよね。でも、土が十分湿っているのに垂れ下がるなら、水不足以外の原因を疑って。
クラウンが埋まって過湿になると、根がうまく水を吸えなくなります。その結果、土に水はあるのに葉に届かず、だらんと垂れることがあります。ここでさらに水を足すと逆効果。指で土を触って湿り具合を確かめてください。受け皿に水が溜まっていれば捨て、黒変や柔らかさがないかも合わせて確認しましょう。
生育不良でランナーが伸びないこともある
ランナーが伸びないのも、株が十分に育っていないサインかもしれません。クラウンが埋まって株が弱っているなら、ランナーより葉や根の回復を優先しましょう。
ランナーは新しい株を増やすための茎。でも、株が小さかったり根が傷んでいたりすると、伸ばす余力がありません。つまり、埋没とランナーが伸びない状態が重なるなら、生育環境の見直しどき。クラウンを適切な位置に出し、過湿を避けて新しい葉が増えるのを待ちます。葉の色が濃くなれば、体力が戻ってきた目安です。
弱ったいちごは花芽や花を摘んで株の回復を優先する
弱ったいちごは、花芽や花を摘んで株の回復を優先するのがおすすめです。花や実を残すと、株のエネルギーが分散してしまいます。葉が少なく生育が悪い時期は、思いきって摘む選択も必要です。
株が弱っているときは花芽を取る
花芽を取るか迷ったら、株が小さく弱っているなら摘み取りましょう。復活の途中では、花より根や新しい葉の成長が優先です。
実を大きくするには、いちごに多くのエネルギーが必要。葉が少ない、茎が短い状態で実を育てると、回復が遅れます。花芽を取るときは、クラウンを傷つけないよう清潔なハサミで花茎を切って。無理に引っ張ると株元まで傷つきます。少しもったいなく感じますが、まず株を元気にすることが次の収穫につながります。
咲いた花も復活を優先するなら摘み取る
すでに花が咲いたあとでも、株がかなり弱っているなら摘み取る選択があります。復活を最優先するなら、咲いた花や小さな実を残さず、株の負担を減らして。
花が咲くと、そのまま実を育てたくなりますよね。でも、根や葉が育っていない状態では、実を太らせるエネルギーが足りません。とくに葉が数枚しかないなら、収穫より回復が先。同じ理由で、回復途中のランナーも苗取りが目的でなければ切って構いません。
回復後に花が咲いたら実を育ててもよい
株が元気を取り戻し、大きな新葉が次々出てくれば、花を残して収穫を目指してOKです。葉の色や茎の太さが戻り、株に勢いがあることを確認してから育てましょう。
中心から健康な葉が続けて出て、垂れ下がりもなくなれば回復のサイン。花が咲いたら、今度は無理に摘まず開花や結実を楽しめます。ただし、一度弱った株は過湿や乾燥で再び崩れることも。クラウンへ土や水を直接かけず、乾き具合を見て水やりを続けて。苗を増やすなら、株が十分回復してからランナーを残すと親株への負担を抑えられます。
いちごのクラウンがあとから埋まるのを防ぐ方法
いちごのクラウンが埋まるのを防ぐには、植え付けだけでなく日頃の水やりや土の管理も大切です。とくに泥はねや過湿を防ぐことで、クラウンを健康に保ちやすくなります。同じトラブルを繰り返さないコツを見ていきましょう。
クラウンに直接水をかけないようにする
水やりでは、株の真上から勢いよくかけないようにしましょう。クラウンではなく、周囲の土へゆっくり染み込ませるのがコツです。
強い水流を株元へ当てると土が跳ね、地表に出したクラウンに土がかぶります。また、株元が湿りすぎるとクラウンや根に負担がかかることも。ジョウロは勢いを弱め、少し離れた位置へ静かに。プランターなら鉢の縁からゆっくり注ぎます。水やり後に中心が土で隠れていないか見るだけでも、早く気づけます。

水やり後にクラウンが土で隠れていないか、ひと目チェックする習慣をつけると安心です♪
マルチングで泥はねを防ぐ
雨や水やりで土が跳ねる環境なら、マルチングを取り入れる方法があります。敷きわらやバークチップで土の表面を覆うと、クラウンへ泥が飛ぶのを防げます。
いちごは株元が低く、葉や果実も土に近い位置まで垂れます。そのため、裸の土だと雨で泥が跳ね、クラウン周辺に土が集まりやすいんです。ただし、クラウンまで資材で覆わないよう注意。中心は露出させたまま、周囲の土だけを覆います。泥はねを抑えれば、果実が土に触れるのも防げます。
プランターでは過湿にならない環境を整える
プランター栽培では、水の与えすぎだけでなく鉢底の排水にも気を配りましょう。受け皿に水を溜めっぱなしにせず、余分な水が抜ける環境を作ります。
クラウンの埋没と過湿が重なると、株元が長く湿ります。水やり後に受け皿の水は捨て、鉢底穴がふさがっていないか確認して。鉢を地面に直置きして風通しが悪いなら、スタンドで少し浮かせる方法も。地植えでも、水が溜まりやすい場所は要注意です。クラウンが埋まらない高さを保ちましょう。より詳しい育て方はタキイ種苗の公式サイトも参考になります。

いちごのクラウンが埋まったときのまとめ
いちごのクラウンが埋まったら、植え付け直後なら浅植えに調整し、時間がたっていれば周囲の土だけをやさしく取り除きます。茶色くても乾いて硬く、中心から新芽が出ていれば枯れたとは限りません。
一方で、黒く柔らかい場合や、湿った土で葉が垂れる場合は腐敗や病気も疑って。株が弱っているときは花芽や花を摘み、根や新葉の回復を優先しましょう。クラウンの中心が生きていれば、復活する可能性は十分あります。まずは埋まった土を取り除いて、様子を見てみて。


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